怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

樹がソッポを向いた時、襖が開いて癒麻が入ってきた。
「待たせてごめんなさい。」
「ううん。樹と話してたから気にしないで。
あ…、ありがとう…。」
癒麻が悟の前に置いたお茶を、悟は手元に引き寄せる。
「うん…。美味しい…。」
癒麻の淹れたお茶を一口飲んで悟は笑顔で湯呑みを両手で持った。
「本当？良かった…。」
癒麻はホッとした顔を見せた。
「癒麻ちゃん、お茶の入れ方上手いんだね。」
「そんなことないわ…。」
癒麻は少し困ったように笑う。
（…。いや…、普通だろ…。メーカーは良いとこの使ってるけどな…。）