怪盗舞月夜WINGただいま参上♪

亜衣は強く瞳を閉じた。
「癒麻ちゃん…。」
亜衣は意を決したように、手をグッと下ろした。
「待ってて、癒麻ちゃん…。」
亜衣は勢いよく立ち上がり、体育館を飛び出した。
「え…!?寿さん!?」
クラスメートが驚きの声を上げていたが、今の亜衣には聞こえていなかっただろう…。
（待ってて、癒麻ちゃんっ!!今すぐ桂木くん呼んでくるから…!!）
亜衣は男子がいる校庭に向かって、校舎の外に出た。
（後少し…っ、あの門を曲がれば桂木くんがいる…っ!!）
亜衣は目の前の門を曲がると、そこにはサッカーボールを追いかける男子達の姿が見えた。