ラララ吉祥寺
「この辺りだと、北町保育園か東保育園が近いみたいです。
0歳児の受け入れは北町が多いみたいですけどね。
どちらにしても、公立は途中入所は難しいみたいだから、公立に申請しつつ、1月からは認可保育園に申し込もうと思ってます。
幸いすぐ近くに、産休開け保育をしてくれるすみれ保育室っていうのがあるみたいなんですよね」
味噌仕立てのロールキャベツを食べながら、芽衣さんが午前中の調べ物の成果を披露してくれていた。
「保育園の送り迎えとか、咄嗟の子守とか。
基本わたしはずっと家にいるので遠慮なく言ってくださいね。
子供の扱いには不慣れなので、頼りないとは思いますが」
「う~ん、そう言って頂けると心強いです。
不慣れなのは、わたしもおんなじですよぉ~」
ですね、と二人で顔を見合わせて笑った。
「一番心配なのは子供が病気になった時。
基本的に病児保育はないので、朝から熱があったりすると受け入れて貰えないらしいんです。
この仕事を続けていくつもりなら、急には休めないこともあるだろうし……」
そう語る芽衣さんは、もう母親の顔だ。