ラララ吉祥寺
「文子さん、お茶入りましたよ」
出産予定日を一週間後に控え、芽衣さんは産休をとってその日に備えていた。
彼女はマタニティヨガに通ったり、毎日の散歩を欠かさず、健康と栄養に気をつけてお腹の子の成長を必死に支えていた。
幸い女性の多い職場で理解があり、彼女は妊娠後も変わらず同じ仕事を続けている。
出産後も可能な限り、同じ職場で仕事を続ける意思をもって準備をしている。
備えあれば憂いなしとはこのことだ。
最初の戸惑いなど何処吹く風。
今の芽衣さんは自信に満ち溢れた母の顔をしていると思う。
わたしも負けてはいられない、と何故か野菜に愛情を注ぐ日々。