ラララ吉祥寺
あれからわたし達は夜を徹して求めあった。
最初はぎこちなく受身のわたしだったけれど。
何せ、わたしにとっては、ほぼ二十年ぶりのセックスだったのだ。
木島さんの動きは淀みなく、あまりに自然で、戸惑うことなく行為は進んで。
「僕の存在を貴方に上書きするまで、止めませんよ」
木島さんの固い意志に突き動かされて、わたしはいつの間にか自ら彼を求めるまでに溺れていった。
乾いた大地に水が染み込むように、わたしの身体も徐々に潤いを取り戻していった。
彼を受け入れて一体となる快感に我を忘れそうになって。
「僕は貴方の日常になれますか?」
そう囁く木島さんに、いつも傍にいて欲しいです、そう頷いて答えていた。
泣きそうなくらい嬉しかった。