ラララ吉祥寺
「で、ところでお前、下宿代、ほんとに払えるのか?」
「いくらだよ?」
「光熱費込みで六万。それと食費。
ネットワークは俺の契約だが使用料は貰ってない」
「なんだそれっぽっち。
どうやって払えばいいんだ?」
「この口座に毎月振り込んで貰えば良いです。
食事は一食500円で、一食毎に精算です。
加えて、米とか常備菜、じゃが芋、人参、玉葱は纏め買いして折半してます。
自分用のお菓子とか果物とか飲み物は名前を書いて冷蔵庫に入れて貰って結構です。
皆さん、朝食は各自で作られて、夕食を一緒に食べられることが多いですね」
わたしは用意していた下宿代の明細と振込み先を印刷した紙を差し出した。
「皆さんって、このおっさん一人しかいねぇじゃん」
「以前はもう一人、女性の方がいらしたので」
「ふ~ん、じゃ、俺も朝は勝手に一人で食べるわ。
夕食は基本作って貰えると、買いに行く手間省けるな。
ってことは、月、食費込みで七万五千円か……
常備なんとかってのは、後精算でいいんだろ……」
そう喋りながら、キーボードを叩く影山くん。
木島さんとわたしは、その様子を呆気にとられて眺めていた。