ラララ吉祥寺
呆気にとられ、聞き役に徹していたわたしだが、この場面、やっぱり何かコメントが必要だよね。
「わたしも変われるかな?」
そう呟いたのは、確かにそう思ったからで、偽りのない気持ちからだったのだ。
「変われますよ。
文子さん、素が良いし。
まだ35でしょ、これからです。
言わせて貰えば、ユニクロファッションを好む人は自分に自信があるんですよ。
服に着られるより、服を着てるんだって感じでしょうか。
でも、服って、ある意味アイデンティティを現す手っ取り早い手段じゃないですか。
内に秘めた情熱とか、野心とか、ロマンとか?
文子さんらしさが今、表面に出てるとは言い難いので、勿体無いと思います」
一応ファッション関係はプロなんで相談乗りますよ、と彼女は真面目な顔で頷いた。