ラララ吉祥寺
彼女との生活が少しだけ軌道に乗った、一週間と少しあと、わたしのスマホが再び震えた。
『面談希望』
dragonと名乗る人物からのメールを眺め、今更、と少し驚いた。
確かに部屋はまだ一つ空いてはいるが、わたしは花岡芽衣、彼女との生活に満足感を覚えていたのだ。
経済的にも、月六万の家賃収入で不安は解消されていたし。
女同士の気の置けない関係で、味の好みも大差なく、彼女は見かけによらずとても几帳面な性格だったので、生活面でもぶつかることなく平和な日々を過ごしていた。
面談希望、と表示された画面を暫く見つめていた。
そうだ、今の状況として、わたしは彼女にも更なる同居人を受け入れるか否か同意を得る必要があると思い至った。
彼女にしても、新たな他人と住まうことになる訳だし。
わたしは彼女の帰宅を待って、早速相談を持ちかけた。