ラララ吉祥寺
なんでも木島さんが、今日仕入れた品の中に良い土鍋があったとかで、引越しの挨拶兼ねてプレゼントしてくれたのだ。
家にあった鍋は二人用で小さかったから、確かに嬉しい貰い物だった。
白菜も丁度ひと玉買い込んだところだったので、急遽鍋にした次第。
冷凍してあった鶏肉だけじゃ足りなくて、芽衣さんが豚挽きで肉団子を作ってくれた。
ナイス連携。
最後はおじやでしめるか、はたまたうどんにするか……
「やっぱ、おじやでしょ。卵とネギで」
頼みもしないのに、冷蔵庫から卵と小ネギを取り出して、おじやの準備を手際よく進める木島さん。
卵を割りほぐす仕草も、小ネギを刻む手付きも、ナルホド年季の入った手馴れたもので。
まるでずっと前からの知り合いのように、食卓は和やかな雰囲気で包まれていた。