ラララ吉祥寺
暫くして帰ってきた木島さんを加え、三人で食卓を囲んだ。
「こんなにバッチリ三人揃うなんて、最初の日依頼ですかね?
案外食事の時間を合わせるのって難しいですもんね。
では、久々の集いに乾杯といきましょうか!」
乾杯! とグラスを傾けて、先ずはオードブル用にと白ワインを頂いた。
「そうそう、龍古堂のホームページの反響は如何ですか?」
先ずは酔う前に、と芽衣さんが木島さんに尋ねた。
「カウンター付けてるんですけどね、どうもあの龍が火吹くアニメーションを見たくてクリックする人が多いらしです。
売上げはさっぱりですが、来場者数は一万超えました」
「そ、そうですか」
これも文子さんのお陰です、とお礼を言われ気恥ずかしくて俯いてしまう。
「だって、あれ、可愛いですもん。
わたしも一日一回は焼き芋焼いて貰ってますよぉ」
なんだが嬉しいような、恥ずかしいような。
「文子さん、ご自身のホームページも作って、リンク張って貰ったらどうですか?」
「ホ、ホームページ?」
「プログでもいいですけど」
「プ、プログ?」
「うちの店のスタンプカードもデザイン考えて頂けたら、反響見て、是非ホームページの方もお願いします。
あ、うちもあの動くキャラクター欲しいです」
あれ、音が出ても面白いですよね、と木島さんに相槌を求める芽衣さんの勢いに押されてしまう。