†狼BOY×赤ずきんGIRL†
私は洗い物を終えてソファーに座った。
すると幸くんは決まって首に腕を巻き付けてくる。
『幸くん……生徒会長知ってる?』
『ん?生徒会長?あぁ〜、氷室伯真のこと?』
『うん。氷室会長って優しいのかなぁ?』
『あの人は優しいよ……。人をしっかり見ている……』
幸くんまで………
あの会長は何物?!
『なんで優しいと思うの?皆、そういうの……教えて!!』
私はギュと幸くんを見つめた。
『クスクス。おしえてあ〜げない!!いつか若菜にも分かるよ』
『ぶーう。私ばっかり仲間外れ』
私は頬っぺたを膨らませて、そっぽを向いた。
『まぁ、怒んなって。チュッ。』
幸くんは私の頬っぺにキスをしてきた。
いつも私が怒ったらキスをしてなだめてくる。
『そ//そんな事で話そらさないで//!!』
『あれ?いつもみたいに許してくれないの?』
幸くんは私を抱き寄せた。
『やめて……幸くんが教えてくれないからでしょ』
私は幸くんの手を振り払い少し睨んだ。