†狼BOY×赤ずきんGIRL†
でも、一度出だした涙は止まらなかった。


『グスン………だって直哉も勝って、若菜も今まで勝った事なかったのに本番ではちゃんと引き分けて…………グスン……ヒック……グスン……私じゃぁ〜無理だもんグスン………』


私は思いを全て吐き捨てた。これで私の恋も終わりかも知れない…………
きっと嫌われた………



ギュッ。


いきなり、直哉が私を抱きしめた。


『柚姫はさぁ〜考えすぎなんだって、若菜だって俺だって最初から自信があったわけじゃない………でも、自信を持たないと……まず自分に勝たないといけないんだよ。柚姫!!目の前の事から逃げるな!!』


直哉…………
確かにそうかもしれない……
私はいつでも自信が持てなかった………
自分に負けていた……

でも、


『もし………私のせいでA組が負けたら、また皆に悪口言われる……』


『んな事誰も言わないよ!!』



『一年前は言われたもん!!』




『じゃぁ、なんか言われたら俺が助けてやるよ!!』


『直哉は私の彼氏じゃないんだから、そんな事したらへんでしょ!?』




『めんどくせぇ〜な。もし、お前がなんか言われたらお前の彼氏になって守ってやるよ!!!!』




えっ…………
彼氏……?


『ほ、ほんと?』



『あぁ//』



嬉しい///


『無理に負けんなよ?てか、お前俺の前で泣かないって前言ってたのに………泣きすぎだから』



『うぇーん。直哉ぁ〜。私頑張る』


『おう』



直哉は私の髪をクシャッとした。


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