†狼BOY×赤ずきんGIRL†
直哉Side


『では…………スタート』

会長の言葉と共に始まった。


柚姫はしっかり走って一位になった。
だりーけど俺も、やるっきゃないか。


てか、なんで俺“付き合って守ってやる”なんて言っちまったんだ!?

あの時は柚姫を安心させたくて必死だった。俺どうしたんだろ……


俺は机の上にある箱から紙を取り、借りる物を見た。





“貴方の好きな人”





紙にはそう書いてあった。
なんだこれは………
てか、参加者全員が『えぇ〜』と言っている。
物じゃねーし。

どうやら書いてある事は、みな同じようだ。


生徒会は笑っている。
あっ!!
『借り物競争では、もっと生徒同士が仲良くなるような物にしよう』会長は、前にこんな事を言っていた。



つか、俺、好きな人なんていないし!!!



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