†狼BOY×赤ずきんGIRL†


『なんで………?私は………幸と一緒がいい………なんで…………最近……抱きしめてくれないの?………グスン………ヒック…………やだ…………グスン………ゆき……』



私は泣きながら言った。

涙は枯れる事を知らない。いくらでも出てくる……





『やっと言った…………』


へぇ?
幸は、ため息混じりに言った。


『お前………、抱かなくても何も言わないから。てか、目そんな腫れるまで泣くなよ…………』



『幸ぃ〜……私、ずっと幸の帰りが遅いから浮気してるんじゃないかって思ってた………。幸は他の女の人を抱いてて、私なんかに興味がなくなったんだって思ってた………。』



『んな訳ないだろ。てか、お前を欲情させて“エッチして?”って言わせる。これが俺からの仕返し。』



仕返し…………?

よかったぁ…………



幸は私を抱き締めた。

やっと抱きしめてくれた手は暖かくて、心地よかった。


やっと……抱いてくれる………




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