†狼BOY×赤ずきんGIRL†
直哉Side

今は、放課後。
そして俺は、下駄箱に入っていた手紙によって、体育館裏に呼び出されている。



『佐藤 柚姫(さとう ゆずき)って言います。ずっと、貴方が好きでした!!』


俺は、告白をされているようだ……
珍しい話じゃない。
いつも返事は同じ。
今回も、同じ事。
そう思っていた。


『ごめん。俺、君とは付き合えない。』


これでまた、終わり。
いつまで経っても俺は前に進めない……


『……天道 幸斗……かな……私、知ってるよ』


何こいつ………
俺と幸斗の間に入って来んな。


『幸斗がなに?……』




『好きなんでしょ?



  天道くんが………』



ムカつくこの女。

俺は、気付くと女を壁に押しつけていた。


『なんなの?あんた……ウザイよ?』


『知ってるよ………ウザイ事くらい。永井くん……本当の事教えてよ……』


ウザイウザイウザイウザイ………………


俺は、自分の心をえぐられるような気分だ。



『っせぇーよ!!お前なんかに俺の気持ちはわかんねぇーよ!!』




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