†狼BOY×赤ずきんGIRL†
直哉Side

俺は走っている。

なんで俺はあいつのためにこんなに必死になってんだ?

あいつのため………?

違う…………

自分のため……?



そんなこんなで、俺は柚姫の家に来た。



ピーンポーン。


“はい。どなたでしょか”


『同じクラスの永井です』


俺はインターホンに向かって言った。



“永井?この前、柚姫を運んできてくれた直哉くんですか?”



この前?
あぁー、テスト勉強の日か。あの日俺は、少しだけ柚姫のおばさんと話した。


『はい。永井 直哉です』


ガチャ。


俺の予想外に玄関のドアは開いた。


『あなた一人でしょ?あがって。』


俺はおばさんに招き入れられた。




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