幼馴染はアイドル!!
夢だった。
向こうの方で人々の笑い声が聞こえる。
その中に、小学校低学年くらいの女の子だろうか。
3人くらいで集まって笑っていた。
「かわいいねー。」
「うちに連れて帰りたーい。」
「ふわふわしてるー!」
その中心にいたのは少し大きい黒猫だった。そのお腹は少し膨らんでいて、みんなに撫でられて気持ちよさそうだった。
季節が変わり、木が葉を落としている季節。
そこにいたのはあの女の子だった。
でも、一人だけ。
その前には小さな生まれたばかりと思われる小さな猫がいて、その女の子から餌をもらっていた。
「もうね、来れないの。ここから遠いところに行っちゃうの。だからごめんね。一人ぼっちかもっ・・・しれヒックないけど・・・」
そこでまた場面が変わり、一人のおじさんがいた。
「ほらよ。」
乱暴に出された餌の皿の周りにいる猫は一匹だけ。
何があったのかはわからない。
でも、他には何もいない。一匹だけだった。
「っなんで、俺がわざわざ飯を出さなきゃいけねぇのかわかんねぇ・・・。」
おじさんがそうつぶやく様子を猫はじっと見ていた・・・。