幼馴染はアイドル!!
「誰だろう・・・。」
小さくつぶやきながらその方へ歩く。
その人はテーブルの上に突っ伏して寝ていた。
その前には黒い塊が。
「はぁ・・・。おい、千里。」
俺はすぐに頭を軽く叩いてそう呼んだ。
「ぬぅう・・・。」
千里は頭を少し上げ、こちらを見た。
目が不機嫌そうだ。
「せっかく寝てたのに・・・。」
そういうと、また頭を下げた。
こちらを向いた状態で目をもうつぶっている。
「はぁ・・・。」
でも、まだ時間はあるからいいか。
そう思い、千里の顔を眺める。
少し微笑んだ顔。
少し空いた唇。
っ・・・。
やべぇ。
可愛い・・・。
そう思って千里の頬を撫でようとした時だった。
「にゃー」
こっちを見ている黒猫がいた。
「なんだ?お腹でもすいてんのか?」
そういって、何かあげようとポケットを探っていると、向こうの方へ戻っていった。
「・・・なんだ?」