幼馴染はアイドル!!
「大丈夫。定期的に確認するから。」
「どうやって?」
「とりあえず、あとでメアド教えて。」
「え、うん。」
そこで確認云々の話は終わってしまった。
その数分後。
みんなが起きてきて、やっぱり翔に何も話せないままキャンプは終わり、家に帰ってきてしまった。
「はぁ。疲れた。」
「お、お帰り。どうだったか?変な男とかに何かされなかったか?」「お兄ちゃん!」
久しぶりに見るお兄ちゃんはいつものように、しつこかった。
「別に大丈夫だったよ。」
「何かイベントとかしたんだろ。」
「うん。肝試しとか。」
「き、肝試しだと・・・。それで、まさかの男女ペアとか・・・?」
「うん。」
「ぬぅおおお!!」
頭をかかえてうめくおにいちゃんを横目に、私はもう一度家を出る。
荷物を家に置いた今、行くべきところは、学校。
「先生とこ行かなきゃ。」
ムーンを引きとりに学校へと自転車を飛ばしたが、
「いらしてないよ。」
「なんですとぉーー!」
「・・・。」
「・・・いえ、すみません。」
となると、夏樹君のところかな。
・・・でも、夏樹君の家知らないし。
「翔だったら知ってるかな?」
でも、あんなことを見たあとに家の場所を聞けるほど私は強くない。
「あ。」
別に、翔に聞かなくても本人に聞けばいいではないか!!
私は電話という道具を持っていることを思いだしたのであった・・・