幼馴染はアイドル!!
ガチャ

「あ。」

お兄ちゃんがドアに耳をつけていた。

「いや、あの、心配だったんだ!何が悪い!」

「・・・開き直らないでよ。」

私は苦笑しながら一階に降りていく。

親はどこかに出掛けているらしい。

誰もいなかった。

私は麦茶とチョコレート菓子を用意して、お盆に乗せ、また二階に上がった。

「お前は俺の妹の友人なんだな?間違いないんだな?」

「そうですけど・・・。」

お兄ちゃんがしつこく夏樹君に質問していた。

「いや、嘘だ。何で俺の家に来たんだ?」

私は扉を軽く叩いた。

「おう。千里。お兄ちゃんが色々と調べておいたぞ。」

笑顔で言ってくる我が兄。

私は軽く睨みながら部屋から追い出す。

「はぁ。夏樹君は私の友人。間違いないし、お兄ちゃんだけの家じゃない。お兄ちゃんはムーンのものを買ってきて。バイクあるよね。今日中に買ってきて欲しいから今すぐ買ってきて。」

「だ、だが」

「買ってきて。」

私は有無を言わせぬ勢いで部屋のドアを閉めた。



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