幼馴染はアイドル!!
「えっと、面白いお兄さんだね。」

夏樹君は顔を若干ひきつらせながら言った。

「毎回こんなんだから、男の子の友達も三人しか呼べてないんだ。」

「ふーん。翔と俺か。あれ、もう一人は?」

「あ、この子だよ。かなり昔だから名前もあんまり覚えてないんだけどね。」

私はそう言って、机の上に飾ってあった写真を見せた。

そこには小さい頃の私と翔と金髪で優しそうに微笑む少年が写っていた。

また、会えないだろうか。

そんなことを思っていたとき、あることを思い出した。

「そういえば、聞きたいことって何?」

私はお菓子をつまみながら聞く。

「あのさ、千里は翔から何か聞いてたりする?」

私はなんのことだかわからず、首をかしげた。

「なんのこと?」

夏樹君は目を少し逸らしたあと、小さく言った。
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