幼馴染はアイドル!!
「ただいまー。」

純君とは、少し前の曲がり角でお礼を言って、別れた。

なにかあげる、と言ったのを遠慮されてしまったからだ。

部屋に戻ると、夏樹君がいなかったから、帰ったのだろう。

まぁ、普通に考えてそうか。

私はちらりと隣の部屋を見た。

カーテンで、中の様子は見れなかったが、なにかしているのだろう。隙間から、明かりが見えた。

一階に戻り、リビングに入る。

まだ親が帰っていなくて、かわりにお兄ちゃんがムーンとじゃれていた。

「お兄ちゃん、ただいま。」

「おかえり。お菓子とか、片付けといたからな。ご飯は、適当にしてくれ。」

「お兄ちゃんはしてくれないの?」

「いいだろ。パシられた分のお礼だ。」

「はーい。」

私は手を洗うと、お鍋に水を入れたあと、沸騰したお湯にうどんをいれ、冷蔵庫に入っていたかまぼこと、ネギを切り、めんつゆを用意。

ついでにわさびも用意して、テーブルへ持っていった。

できたうどんを冷たい水で洗い、そのまま大きい皿に置いた。

「できたよ。」

「ん。」

お兄ちゃんは手を洗うと、椅子に座り、うどんを食べ始めた。
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