幼馴染はアイドル!!
そこには、ポップな字で、

月明かりが消えた日。
あなたを待っております。
チケットを持って、時計を持ったウサギさんを探してください。
大きな木の下に、星が見えてくる頃。
お迎えにあがります。
なお、このことは秘密にしておいてください。

そう、書いてあった。

チケット、と書かれているものをみると、可愛らしいウサギの絵が書かれているだけだった。

自分で調べろということか。

なんとも不親切なウサギの上司だ。

そう思いながらも、気分は少し上がっていた。

もともと推理小説は好きだったし、こういう謎かけも面白い。

月明かりが消えた日。

つまり、月が出ていない日ということだろう。

結果、新月の日だ。

「今日は三日月だから・・・。」

三日後。ということになる。

星が見えてくる頃。

日が沈む頃というわけか。

今は夏なので、六時半から七時ごろということになるのだろう。

大きな木の下に、と言われて思い浮かぶのはあの公園だ。

封筒には切手がないので、直接ポストに入れたのだろう。

だが、ウサギさんが誰なのかわからない。

おとぎ話のように、本物が来るはずがないのだ。


< 512 / 539 >

この作品をシェア

pagetop