俺様彼氏にはご注意ください。
なんでそんな目をするの?
なんて聞きたくても聞けない。
弱い私はどうすればいいのか、
わからない。
『早菜……』
そんなことがある度に
慰めてくれる杏には感謝している。
『ほら、ここだよ。みんな来てるって』
帰り道のとあるカラオケ。
ここでいわゆる、コンパとやらを
する約束みたい。
『お待たせー』
杏がそう言って入っていく。
中には男の子五人くらいに
女の子四人くらい。
よかった。
一人余るから…
そう思ってたんだけど
『ねー早菜ちゃん。彼氏は?』
『番号交換しない?』
なんてうっとおしい。
彼氏いたらこんなとこ来ないでしょ。
それに、番号を簡単に交換したくない。