俺様彼氏にはご注意ください。



『じ、じゃあ私は…』


なんて抜け出そうとした私。
でも



『早菜ちゃんは俺とね』


そう言われ、ちゃっかり
肩を捕まれてしまった。


またこの男か…


心ではそう思ってても
苦笑いしてスルーするしかない。


『ねー、この後二人でどっかいかない』


いかない。


『番号は?』


教えない。


『早菜ちゃん。』


うるさい。


嫌なの気づいてないの?

なんていう男。


杏助けてよー…


そう思って杏を見る。


あーあ…
なんかいい感じにイチャイチャしちゃってる…。


『はぁ…』



『ん?どうしたの?』


ため息に気づいた男は
顔を除きこんでくる。



は…?



なに?



そう思った一瞬。


とっさに顔を横にふる私。




『あー…おしい』



いやいやいや。

なにしてるの?


てかなにしたの今。







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