俺様彼氏にはご注意ください。
『はぁ……はぁ…っぅ…ぅ~…』
走ってきたのはいいものの。
ここ…どこ?
涙で前が見えないし…
あ…公園だ…。
視界にはいった公園のベンチに
腰を掛ける。
あの人…嫌いだ。
当たらなかったとは言え、ひどいよ。
でも、もうほんとに
嫌われたよね…
あんなとこ見られて、
嫌われたよね。
なに考えてんだろ私…
自分から別れてるのにバカだな…
『っ…早菜!』
へ…?
思わず立ち上がってしまう私。
当たり前に呼ばれていた名前なのに、
ギュッとしめつけられる胸。
からだがもう先に理解している。
『見つけた…』
ハァハァ
といきをきらして、冬なのに
額に汗をかいてる。