俺様彼氏にはご注意ください。
『お前……ちゃんと食べてんの』
抱き締められたまま
頭上から聞こえる声。
そういえば…あまり食べてないな…
『あまり…』
『バカ、食え』
『だって…』
啓祐が気になって喉を通らない
なんて言えるわけがない。
『お前さ、油断しすぎ』
『え?』
あ、
さっきのあれかな。
あ!
してないよって言わなきゃ。
『啓祐…あれは…っん!?』
上を向いた私。
その瞬間、真っ暗になる視界。
懐かしい匂い
懐かしい感覚が体を支配して
動けなくなる。
『ほら、油断しすぎ』