鬼姫の願い




故に輝宗や景綱は常に彼女の行動に注意を払っていた。

時には忍を使ってまで目を光らせているのである。




(本当は…するべきじゃないのかもしれないがな)




妻を信じてやれぬ自分を悔やみながらも、輝宗の心に積もる我が子への心配。


義姫のそんな噂すら届かぬ場所に一人でいる梵天丸はいつしか母に嫌われたと夜な夜な魘されるようになり、心までも閉ざしかけて。


まだ小さな幼子に作り笑いをさせてしまうことが何よりも輝宗の心を痛めた。


傷は日に日に深まるばかり。

その癒し方さえもわからぬまま。


そんなときだった。

景綱のもとに忍から思わぬ情報が入ったのは。




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