孤独な姫と1人の王子



「い〜ぶきっ♪」




今俺を呼んだのが、中学からの友人で一番仲の良い柳瀬海。



眩しいほどの金髪を左側だけコーンロウしたイケメンで、めちゃくちゃ良い奴。




「よお、海か。なんだ?」





「実はさぁ〜、今日合コンなんだけど男1人足りねえの。頼む!!郁斗が来てくれたら、女子絶対喜ぶからさ!!」




「はあ?またかよ。いーや、パス。」




「ちょっ…!頼むって〜!ほんとに!」




「……わかったよ。今回で本当に、本当に!最後だからな。」




「よっしゃー!郁斗サンキュ!愛してるよ〜!」





ちゅっちゅっ!っと投げキッスをしながら嵐の様に自分のクラスに戻った海を見送った俺は「はぁ…」と小さくため息を零した。





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