魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−
「凛先輩…」
頬を伝う涙を拭って目を瞑ると、紗枝は凛の肩に顔を埋めた。背中に手を回して凛を抱き締める。
「好きです、凛先輩…」
苦し紛れに言われた言葉を耳にした凛もまた、背中に手を回す。自分よりも小さな少女を優しく包み込んだ。
「好き、です…」
「うん。」
「好きなんです、凛先輩…」
「うん。私も好きだよ。」
その言葉を聞いた紗枝は肩を震わせると凛を抱く腕に力を込めた。
それを拒絶することもなく、凛は紗枝の髪の毛を優しく解く。