魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−





「凛は何も考えなくて良いんだよ。」

「…う、ん。」





そう言っても思い詰めた顔をする凛に、顔を歪めた後、捺は小さく舌打ちする。


凛が聞いてないとでも、思ったのか。そんな、馬鹿な。凛の耳にはバッチリ聞こえていた。舌打ちする音と―――――身の毛がよだつ程の呟きが。




















「――――早く消した方がいいか。」












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