魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−
「―――――やあ。捺。ジャスミン。」
「ああ。変態か。」
「ナチュラルに変態呼ばわりは止めてくれないか。これでもジャスミン限定の変態なんだ。」
「死ね。」
突然現れた真葵に捺は物凄く嫌そうな顔をして変態呼ばわり。真葵は心外だと言いたげに態とらしく首を竦めた。その態とらしささえ捺をイラッとさせる。
「ところでジャスミンはどうしたんだい?」
「さあ?」
「目が逝ってるじゃないか。何かしたんだろ。」
「ちょっと本音を溢しただけだよ。頭ン中がアイツの事ばっかりでムカついたから。」
「野暮な事をするね、君は。」
咎める訳でもなく呆れる訳でもなく愉快がって、そう言った真葵は愛しのジャスミンに近寄る。