魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−
夢のなかの血だらけの“凛”が笑う姿は、狂気の沙汰ではなかった。
まるであの光景は足元に倒れる人を殺したのは“凛”だと言われてるみたいで頭痛がする。
何かが途切れたように目の集点が合ってない“凛”は高笑いしていた。天を見上げて、狂ったように。
自分と極似したその声が凛は忘れられなかった。あの“凛”が自分だと……信じたくなかった。
「ちが、う。」
『あは、アハハハハ!
やっと、やっと、これで…っ
自由の身!』
「わたしじゃ、ない。」
『お前等全員 死んじゃえ!』
「や、めてよ。」
『ア、もう、
死 ん じゃ っ た か 。 』
「――――――違う!」