魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−







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登校してきたときよりも外は暗く少し不安になるが響と捺君が居るから、きっと大丈夫。と凛は頷く。


そして下駄箱から下履きを取り出そうとしたとき、カサッと手に何かが触れた。その感触に凛の顔は一気に強張る。



―…それは、身に覚えのある紙切れだった。





「凛〜、早く来ねえと襲うぞ〜」

「あ、い、いま行く!」





危ないことを言う響に慌てて返事をする。



この紙は『バレないほうがいい。』『誰にも言わない方がいい。』凛は何故だか、そう思った。



紙をグシャグシャに丸めると適当に鞄のなかに突っ込み、響と捺の方に近寄った。



そして歩き出す彼等は凛を真ン中にして、守るように校門を出る。凛は二人が傍に居ることにホッとした。


鞄の中にある紙を一刻も早く処分したい気持ちに駆られながらも、響と捺の会話に耳を傾けながら、ニコニコと微笑んだ。




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