魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−





「凛は、もう少し我が儘を言っても良いくらい優しい子だ。」

「か、過信し過ぎですよ…」

「あまり溜め込むと、自滅するぞ。」





村上先生の言葉はいちいち重いと凛は思った。彼の目は真剣そのもので逸らすことが出来ない。





「本当なら俺が傍にいてやりてえんだけどな。」

「えっ?」

「俺は、ずっと凛が好きだった。」




さらっとカミングアウトする村上先生に凛はギョッとした。目を見開き彼を凝視する。それは生徒としてか――――恋情としてか。
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