魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−
鈍器で殴られたかのような衝撃を受けた凛は慌てて、他の写真にも手を伸ばす。
「――――――な、に、これ。」
どの写真を見ても、
衝撃の光景が映し出されていて、
凛は驚愕した。
「…真葵?」
鉄パイプを持った真葵の足元は赤い水溜まりが出来ていた。街灯に照らされる真葵は不気味な笑みを浮かべて誰かを足蹴にしている。
「…捺、くん。」
見覚えのあるベッドで目を瞑る凛を組み敷き鎖骨に舌を這わせている。いつぞやと同じく凛の胸元には赤い華が疎らに咲いていた。