魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−





学校創立記念日で休校。


外は曇り空でどんより。雨が降りそうな天気だが、学校は休みだったため、凛はベッドの上でゴロゴロしていた。


布団にくるまり、うたた寝していたときだった、





―――――PiPiPiPiPiPiPi





携帯がけたたましく鳴り響いたのは。





「っぅわ!」





枕の傍に置いていた携帯。いきなり耳元で鳴り響いた音に凛は飛び起きる。うとうとと眠っていたがこれには目も醒める。





「び、ビックリした…」





はぁ、と息を付きながら携帯を見る。


いまだに消えない赤いランプと“PiPiPi”と鳴る音。メールではなく電話だと凛は漸く気づいた。
< 268 / 317 >

この作品をシェア

pagetop