魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−
そこには厳つい“不良達”がいた。色とりどりの髪色。手には危ない鉄パイプやナイフ。その不良達の中心にはフードを被った誰か。
不良達に金を手渡してる所からするとフードを被ったヤツに買われたらしい。その光景をぼんやりと見つめていた凛は、対峙している男達を見てギョッとする。
「(捺君と…真葵…!?)」
思わず叫びそうになり口元を手で押さえた。
「(え?……えっ!?)」
そう。凛の目の先には何故か捺と真葵が居た。
確かに凛は彼等を隈無く捜していたが、まさかこんなにも危険な場面に遭遇するとは思わず唖然とする。