魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−





「……ナゼ、邪魔をする。」





フードの“男”が頑なに閉ざしていた口を開いた。その低い声を聞いた凛はピンとくる。フードの人は“男”なのだと。


徐々に見えてきた。そして少しずつ凛のなかで繋がっていく。





「(“あの人”が幹久先輩を襲って、“あの人”を真葵が襲った。紗枝ちゃんは“あの人”から真葵達の方に行った?――いや。元々真葵達側なのかもしれない。)」





そこまで考えたとき、またもや疑問が浮上する。





「(でも何で……?何で“あの人”を真葵達が排除する必要があるの?)」





“あの人”は だぁれ ?





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