魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−





「―――――そう言えば、知ってますか?」





お弁当を食べ終えた後凛の作ったアップルパイを食べながら紗枝は話を持ち掛けた。





「最近“通り魔”が多いらしいですよ。気を付けて下さいね。」





もぐもぐ。美味しそうにアップルパイを噛む。紗枝が言った通り魔は今とても有名な話題だ。凛自身少し不安で怖かった。





「まぁ、心配しなくても大丈夫だと思いますけどね。紗枝が思うにあれは無差別じゃなくて計画的犯罪ですから。」

「え?」





その言葉に目を見開いた。紗枝はどうしてそんな事が分かるのだろうと。驚く凛を他所に、紗枝は、何個目かになるアップルパイに手を伸ばした。
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