魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−
第5話

変態のお出ましだ





『聞いた!?村上先生が転勤だって〜!』
『え〜?わたしは暴力沙汰だって聞いたよ?』
『どっちにしろこの時期に離任とか珍しいよね〜』
『ね〜?』





廊下から聞こえてくる女の子達の声を尻目に凛は“紙”をグシャッと握り締める。


頭を抱える凛は一人、放課後の放送室に居た。


今日のアナウンスもやはり凛だった。最近は高確率で凛に当たるが仕方ない、と溜め息をつく。何故なら“居ない”からだ。
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