魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−
とりあえず段ボールも自室に持って行こうと持ち上げる。しかし、重いと思って勢いよく持ち上げた凛は後ろに傾いた。
「わっ…」
「凛?どうしたの?」
「い、いや。意外に軽くて…」
「ああ。確かに軽かったわね。私も持ち上げた時はビックリしちゃったわ。」
賛同する母親の声を聞きながら段ボールをマジマジと見つめる。何が入ってるのか、サッパリ検討が付かなかった。段ボールの大きさの割には軽すぎる重さ。揺らして見るとガサガサ何かが揺れている。大して大きいモノではないようだった。