魅惑ボイス−それを罪と呼ぶのなら−





凛の部屋に、数分前の綺麗な面影は無かった。


血に染まった水でビチャビチャの床。 赤く塗れたタオル。 頭痛がする鶏の死臭。 散らばった写真。 カーペットに赤き斑点。 異様な存在感を放つ段ボール。


全てがこの数分で一転した。


しかし凛を悩ますモノはこれだけでは無かった。


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