Fate.LOVER ~運命の恋人~
01、夏の鳥に
「ああ、何もなかったな…」
その日の放課後、
私のなで肩はさらに深く沈んでいた
「ため息ついたら
幸せが逃げちゃうよー」
私の隣で
茶色がかったセミロングを揺らし
ニコニコしている少女A。
私はわざともう一度ため息をついた
彼女は海堂花波(かいどうかなみ)
同じクラスの友達第一号さん。
明るくて、可愛いらしい子である
「6月はあと29日間もあるじゃん
ね?」
「うん…。
だね、ところでさ――――」
その後、恋ばなで盛り上がった
私たちは別れた