メガネのダサオ君

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―8年前 ―






バシィン





『お前は何回いえばいいんだ!!!』




またいつものようにお父さんは僕を怒鳴り付けて殴るんだ

けどもう、痛みはない




ただ心だけはいたいんだ


僕の家は代々続く金持ちの家

お父さんは社長

お母さんは子供の頃からのお嬢様




だから、僕は家を継がなければならない

毎日毎日、作法・勉強・ダンス

いろいろやるんだ



お父さんにみとめてもらいたくて頑張るんだけど父さんは僕を認めてはくれない




なぜなら僕はお父さんとは血が繋がってはいないからだ

お母さんが不倫した相手の子供だから


僕は生きている意味はあるのだろうか?




『一真!!

聞いているのかー』





「……はぃ」





いつもいつも殴ったり蹴ったり毎日やってくる
お母さんは見てみねフリ



だから僕は思ったんだ



誰も信じない─────と。










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