オトシモノ~君が零した星屑~


沖田と泉箕の雪玉を必死に避ける、藤堂と原田を見ていた私。


いつの間にか――――土方の視線は、私に向けられていて。


しかも、私の背後にいて。


これじゃ、逃げるの無理・・・・・だよね。



見下ろされる私と、見下ろす土方。


その背後では、楽しそうな声が聞こえている。


その光景に、自分がここにいても良いのか分からなくなってきた。


自分には似つかわしくない世界。



ボスッという音と共に、私の世界は真っ白になった。


当てられた冷たい雪。土方組から上がる、大きな歓声。


それを耳にしながら、少しだけ心に隙間が出来たように寂しくなった。


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