オトシモノ~君が零した星屑~
「千――――歳!!土方さんから、お呼び出しだ」
春のうららかな日差しの下。ヒラヒラと、桜の花びらが舞い始めた頃。
洗濯物を干している私に、後ろから原田の声が掛かった。
振り返ると、稽古が終わったのか、汗を光らせながらヒラヒラと手を振る彼の姿。
相変わらず、いつもヘラヘラしてる奴だな。
「・・・・・分かった。今行く」
「さてと、俺も一緒に行くわ」
私が最後の一枚の羽織を干し終え、そう言った瞬間。
なぜ、原田まで行くんだろうか。