オトシモノ~君が零した星屑~


空には雲がないため、部屋の障子からが陽の光が入り込む。


少しも陰らず、部屋の中は暖かかった。



「鴨川の桜が満開だった。もうすぐ散っちまうだろうな。

休養がてら、千歳に見せてやったらどうだ?ここの桜を」



ふっと微笑みながら、原田は、トンッと私の肩に手を置く。


その大きく、温かな手の平から原田に視線が移り・・・・・


そして、最後には土方に視線が定まる。



「・・・・・そうだな。千歳、行ってみるか?」
< 236 / 466 >

この作品をシェア

pagetop