オトシモノ~君が零した星屑~


そう、私の耳元で囁いて、土方は私の肩に手を置き、そこから土方の温もりが伝う。


しかしそれも一瞬の事で、土方は隊士を引き連れ、颯爽と歩いて行った。



「千歳君、そろそろ我々も行くぞ」



近藤さんから声が掛かるまで、その背を見つめ続けた。


藤堂、沖田、近藤さん、泉箕、奥沢・・・・・


彼らの瞳に、目的の事件は一体どう映るのだろう?



「では、我々も行くぞ!!」


「「「はいっ!!」」」



皆の刀がカチャリと音を立て、私達は歩き出す。


月明かりが私達を照らす中、不気味に隊士達の鉢かねが鈍く光を放った。


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