オトシモノ~君が零した星屑~


そして、二人のもとへ土方と共に歩き出した。


・・・・・何か、忘れているような気もするけれど。



「土方・・・・・奥沢は、どこへ行くんだろう」



そう尋ねながら、もう一度空を仰ぐ。


微かに白み始める空からは、もう星も月も見る事は出来なかった。



「・・・・・あいつの、行きたい所へ。

そこへ、向かい始めた頃だろ」



そう呟いた土方の目の端で、何かが光った気がした。


それには触れず、私はそうだね、と呟き返す。


どこへ、行きたいと願うのだろう。


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